卒業生インタビュー

【口コミ情報】渋谷教育学園渋谷中学高等学校の卒業生インタビュー

2025.07.18

【口コミ情報】渋谷教育学園渋谷の卒業生インタビュー

大学生の先輩に聞いた!

渋渋の卒業生

通っていた学校

  • 渋谷教育学園渋谷中学高等学校

プロフィール

女子バレーボール部に所属。卒業後の進路は慶應義塾大学

※本記事は2025年7月9日におこなった取材をもとに執筆しています。

※本記事はツナガル中学受験と提携する企業のPR情報を含みます。 広告収益がどの商品・サービスを掲載するか、どこに掲載するかに影響を与える可能性はありますが、 記事の内容や商品・サービスの評価は独自に行なっています。

目次

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活気以上に「熱量」がすごい

私が渋谷教育学園渋谷中学(渋渋)を受験しようと思ったのは、サピックスの友人がきっかけでした。その子は渋渋の先生の娘さんで、彼女や先生から渋渋の話を聞いて、「なんかすごい自由で面白そうな学校だな」って。実際に飛龍祭に行ってみると、すごく活気があって、生徒たちの楽しそうな雰囲気に惹かれました。

実際に入ってみると、活気以上に熱量がある人間ばかりだと感じました。特に私たちの代は行事ごとに熱心な人が多くて、飛龍祭の話し合いは本気で、半分喧嘩になるぐらい熱が入るんです(笑)。

一番印象に残っているのは、高2の飛龍祭で作ったコーヒーカップのアトラクションです。担任が物理の先生だったので理系らしいものにしたいと考えました。「理系らしさって何?」と、みんなで案を出したんですけど、誰かが「コーヒーカップの問題、物理で出たことあるから、コーヒーカップいいんじゃないか」みたいな話をしたんです。その瞬間、みんな一斉に面白そうってなって、一気に物事が動きました。 

他の高校から機材を譲ってもらい、モチーフを「砂漠」「ピラミッドの近くにあるコーヒーカップ」に決めて、みんなで作り込んで…。物理が得意な男子たちが「どれぐらいの力がかかったら壊れるのか」など、遠心力や求心力の計算を楽しそうにしていました(笑)。

安全のため、速度が出過ぎないように補助剤を入れたり、教室の真ん中に設置してロッカーにぶつからないようにしたり、細かい工夫を重ねたことを覚えています。

飛龍祭が近づくと夜遅くまで学校に残って作業するんです。みんなで一つのものを作り上げる特別な時間でした。

渋渋の飛龍祭1
渋渋の飛龍祭
渋渋の飛龍祭

提供写真:飛龍祭で最も素晴らしい企画を行ったクラスが獲得する「哲山賞」を受賞したそうです。

スマホOK、ゲーム機OK。それでも道を踏み外さない理由

渋渋は校則がほぼ無いんです。私の代はタイツと白靴下っていう決まりだけはありましたけど、それ以外は誰も何も気にしてない。お菓子は食べるし、スマホもOK、ゲーム機や麻雀を持ってきてる子もいました(笑)。

でも、そんな自由な中でも不思議とまとまっているのは、早い段階から「自由と責任」について教えられてきたからなのかなと思います。「人に迷惑をかけない自由」という考えを、みんなしっかり持っていました。

それに、先輩たちの存在も大きかったですね。先輩たちが、自由な環境下で、自分のやりたいことを突き進めている姿は、すごく格好良くて。自然と「ああなりたいな」という憧れもあったと思います。

あと渋渋では、自分自身のことや社会情勢について深く考えて、周りと話す機会がたくさんあるんです。特定の教科だけじゃなくて、国語や道徳、校長講話などでも考えることを大切にする指導がありました。

グループワークやディスカッションの中で、「この事件の犯人、無責任じゃない?」みたいな会話になったりして、自然と議論が生まれていました。

そうやって社会について考える機会が多かったからこそ、「本当の自由」と、「ただ好き勝手に振る舞うこと」は違うんだって、みんなが早い段階から理解できていたんだと思います。

テーマ設定からアポ取りまで!すべてを自由に設計できる研修旅行

渋渋は研修旅行に関しても自由なんです。そのこともとても印象に残っています。

京都や大阪、広島といった行き先の大枠は決まっているんですが、そこから先は完全に自由。例えば「歴史」や「その土地の食べ物」、「人々の生活」みたいに、自分の興味があるテーマをまず設定します。そして、似たテーマの子たちで班を組んで、そのテーマに沿った行程表を自分たちで一から作るんです。

だから、歴史に興味がある班はひたすら神社巡りを計画したり、「食べ物班」は名産品をめっちゃ調べたり(笑)、有名なお店に行ったり、生産者の方に直接アポイントを取ってお話を聞きに行ったり…。

学校で指定があるのは「何時までにこのホテルに戻って来い」ぐらいですね。本当に自由勝手にやっていて、これがめっちゃ楽しかったですね。

「渋渋マインド」と一生の仲間

卒業して改めて感じる渋渋の良さは、自分の考えをはっきりと伝えられる環境があったことです。「意見を否定すること」と「その人自身を否定することは違う」と皆が理解しているので、議論がとてもスムーズに進むんです。

自発的に動ける人が多いので、大学でもサークルのリーダーや企画の役割を自然と担っている子がたくさんいて、話を聞くたびに「渋渋生らしいな」と感じます。

そして、渋渋生で良かったと思うのは、本当に価値観が合う友達ができたことです。もちろん、「渋谷のJKになれた」ことも良かったですけどね(笑)。

渋渋の6年間でできた友達とは、今でもすごく仲がいいです。社会人になった今も月に一回は会っていて、何十年後もきっと関係は続いているだろうなって思える、一生の仲間です。

取材後記

友達と本気の議論を交わした6年間。その経験があったからこそ、渋渋生としての自信と誇りが生き生きと宿っている。そう強く感じたインタビューでした。
スマホOK、校則ほぼなし。それでいて、授業ではディスカッションを重ね、社会について、自分について考え抜く。そのバランスが、「責任ある自由」を体現できる生徒を育てる渋渋の教育なのだと実感しました。