中学受験ノウハウ

中学受験の偏差値50はどのくらいのレベル?大学進学実績からおすすめの学校をピックアップ

2025.07.14

中学受験の偏差値50はどのくらいのレベル?大学進学実績からおすすめの学校をピックアップ

中学受験における偏差値50は、かなりレベルが高い数値です。

なぜなら首都圏で中学受験を目指すのは、およそ20%だからです。学校の勉強以外にも学習に励んでいる、その20%が母数になる中での偏差値50なので、レベルが高いということです。

今回は、中学受験における「偏差値50」とはどのようなものなのか? そして偏差値50周辺の学校の進学実績などを踏まえて、学校を紹介します。

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編集部

記事内では偏差値50台で、国公立・早慶上智・GMARCH・海外大学への合格実績が多い学校も紹介しています。
学校によっては高校受験での「偏差値60」ぐらいに相当する、いわゆる「お得校」もありますよ。

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目次

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偏差値50の中学受験は意味がない?偏差値50のレベルとは?

偏差値のイメージ

中学受験において偏差値50は、いわゆる「ふつう」ではないので中学受験の意味がないということは決してありません

中学受験の偏差値50は、日々ハイレベルな学習をする子どもたちの平均です。

あらゆる学力層の子たちが一挙に受験する、高校入試や大学入試の偏差値50とはレベルが違います。

例として、国学院大学久我山中学校を見てみましょう。四谷大塚のデータでは、同校の2月1日入試は偏差値50。

そして、国学院大学久我山中学校は東大京大をはじめとする国公立大学、早慶上智、GMARCHなど、難関大学の合格者を輩出しています。

難関大学合格実績(令和7年度)

難関国公立82人
早慶上理241人
GMARCH405人
出典:2025年度大学合格実績|国学院大学久我山中学高等学校

この結果からも、中学受験における偏差値50は、一般的にはかなりの学力上位層ということがわかりますね。

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逆にいえば「偏差値50くらいならちょっと頑張ればいけそうかも?」というやさしい数字でもないということです。

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偏差値50の学校の大学合格・進学実績

偏差値50の中学校は、いわゆる「進学校」といえます。そうなると、気になるのが実際の進学実績です。

今回は偏差値50〜55周辺の首都圏の中学校で、合格実績が高い学校をピックアップしました。

詳しく見ていきましょう。

※GMARCH:(G)学習院大学、(M)明治大学、(A)青山学院大学、(R)立教大学、(C)中央大学、(H)法政大学
※各学校ホームページにて掲載中の最新年の結果を掲載(2025年4月時点)
※海外大学は、大学名は問わず合格者のトータル数を掲載
※偏差値は四谷大塚Aライン80偏差値をもとに記載(2025年4月時点)

国公立大学への合格者が多い学校

◆選出基準:偏差値50〜55、国公立大学への合格人数20名以上

学校名偏差値合格人数卒業生数
成城中学校(東京都)5521名247名
公文国際学園中等部(神奈川県)54 (男子52、女子54)28名164名
佼成学園中学校(東京都)5320名251名
麗澤中学校(千葉県)52 (男子51、女子52)54名227名
横浜雙葉中学校(神奈川県)5241名173名
埼玉県立伊奈学園中学校(埼玉県)52 (男子50、女子52)24名765名
茗溪学園中学校(茨城県)51 (男子49、女子51)60名264名
順天堂大学系属
理数インター中学校(東京都)
51 (男子50、女子51)30名234名
星野学園中学校(埼玉県)50 (男子49、女子50)12名516名
桐光学園中学校男子部(神奈川県)5096名389名
※2025年度合格実績(1人の子が複数の大学に合格している場合もある)/進学実績
※合格人数は学校によっては既卒者を含む場合もある
※合格実績に卒業生数の記載がないものは日能研の進路情報を参照

合格実績を見て、想像よりも国公立大学への合格者が多いと感じませんか? 中学受験における偏差値50は、進学校ということがうなずける結果ではないでしょうか。

国公立大学の場合、首都圏といっても東京都の学校よりも神奈川・千葉・埼玉の中学校からの合格者が多い印象です。偏差値50付近の中学校の特徴といえるかもしれませんね。

また後述する早慶上智やGMARCHへの合格者数にもいえることですが、必ずしも中学受験時の偏差値のとおりに上から合格者数が多いわけではありません。入口の偏差値と出口の偏差値が微妙に違う、ということですね。

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編集部

とくに桐光学園中学校男子部は、2025年の現役合格数の場合、東京大学3名、京都大学1名、それ以外の旧帝大10名と、比較的後伸びをした傾向の見られる実績を残しています。

早慶上智への合格者が多い学校

◆選出基準:偏差値50〜55、早慶上智への合格人数30名以上

学校名偏差値合格人数卒業生数
成城中学校(東京都)5553名247名
東京大学教育学部附属
中等教育学校(東京都)
55 (男子53、女子55)13名114名
公文国際学園中等部(神奈川県)54 (男子52、女子54)83名164名
成城学園中学校(東京都)54 (男子51、女子54)67名276名
共立女子中学校(東京都)53122名302名
東京女学館中学校(東京都)5370名225名
日本女子大学附属中学校(神奈川県)5325名365名
かえつ有明中学校(東京都)53 (男子52、女子53)48名198名
佼成学園中学校(東京都)5334名251名
横浜雙葉中学校(神奈川県)52136名173名
国府台女子学院中学部(千葉県)5238名315名
関東学院中学校(神奈川県)52 (男子49、女子52)21名272名
茗溪学園中学校(茨城県)51 (男子49、女子51)45名264名
順天堂大学系属
理数インター中学校(東京)
51 (男子50、女子51)67名234名
順天中学校(東京)51 (男子50、女子51)56名254名
桐光学園中学校男子部(神奈川県)50201名389名
西武学園文理中学校(埼玉県)50 (男子49、女子50)15名279名
※2025年度合格実績(1人の子が複数の大学に合格している場合もある)/進学実績
※合格人数は学校によっては既卒者を含む場合もある
※合格実績に卒業生数の記載がないものは日能研の進路情報を参照

早慶上智の合格者数が多い学校になると、東京都の中学校も増えてきます。

中でも特徴的なのが、共立女子中学校や東京女学館中学校など、女子校の比率がやや高まっていることです。

横浜雙葉中学校も、国公立大学に比べて大きく合格者数を伸ばしていますね。

GMARCHへの合格者が多い学校

◆選出基準:偏差値50〜55、GMARCHへの合格人数100名以上

(G)学習院大学、(M)明治大学、(A)青山学院大学、(R)立教大学、(C)中央大学、(H)法政大学

学校名偏差値合格人数卒業生数
成城中学校(東京都)55178名247名
公文国際学園中等部(神奈川県)54 (男子52、女子54)122名164名
東京女学館中学校(東京都)54174名225名
共立女子中学校(東京都)53279名302名
東洋大学京北中学校(東京都)53126名276名
佼成学園中学校(東京都)53 (男子52、女子53)145名251名
獨協中学校(東京都)5368名188名
国府台女子学院中学部(千葉県)52136名315名
横浜雙葉中学校(神奈川県)52118名173名
麗澤中学校(千葉県)52 (男子51、女子52)118名227名
関東学院中学校(神奈川県)52 (男子49、女子52)127名272名
順天堂大学系属
理数インター中学校(東京都)
51 (男子50、女子51)168名234名
桐光学園中学校男子部(神奈川県)50468名389名
星野学園中学校(埼玉県)50 (男子49、女子50)95名516名
西武学園文理中学校(埼玉県)50 (男子49、女子50)89名279名
千葉日本大学第一中学校(千葉)50 (男子49、女子50)106名440名
※2025年度合格実績(1人の子が複数の大学に合格している場合もある)/進学実績
※合格人数は学校によっては既卒者を含む場合もある
※合格実績に卒業生数の記載がないものは日能研の進路情報を参照

GMARCHへの合格者数が多い学校は、同じく国公立大学や早慶上智への合格者も多い学校が名を連ねています。

近年、大学附属の中高一貫校の人気が出てきていますが、偏差値が60を超える学校がほとんどです。

しかしこの結果を見ると、偏差値50台の学校であってもGMARCHへは十分に手が届くことが言えますね。

海外大学への合格者が多い学校

◆選出基準:偏差値50〜55、海外大学への合格人数10名以上

学校名偏差値合格人数卒業生数
東京女学館中学校(東京都)559名225名
ドルトン東京学園中等部(東京都)5524名121名
佼成学園中学校(東京都)5326名251名
かえつ有明中学校(東京都)5341名198名
国府台女子学院中学部(千葉県)5211名315名
茗溪学園中学校(茨城県)5190名264名
郁文館中学校(東京都)5123名202名
実践女子学園中学校(東京都)5020名195名
※2025年度合格実績(1人の子が複数の大学に合格している場合もある)/進学実績
※合格人数は学校によっては既卒者を含む場合もある
※合格実績に卒業生数の記載がないものは日能研の進路情報を参照

海外大学への合格者を見ると、顔ぶれがやや変化しているのがわかりますね。

郁文館中学校、かえつ有明中学校、ドルトン東京学園中等部など、グローバル教育に力を入れている中学校が多くなっています。

中学受験をするメリット

中学受験のメリットには以下のことが挙げられます。

中学受験のメリット

  • 中高一貫校で6年間のびのび過ごせる
  • レベルに合った学習カリキュラムを受けられる
  • 気の合う友達に出会えるチャンスが増える
  • 大学受験を目安に学力を伸ばせる

中学受験をするとなると、子どもに対して「偏差値が高い中学校を目指してほしい」「いい大学への進学実績が多い中学校に進学してほしい」と考える家庭も多いのではないでしょうか。

しかし、中学受験のメリットは偏差値由来のものではないということです。

中高一貫校に入学すれば、次の受験は大学受験。6年間かけて、大学受験に照準を合わせつつ、部活などに力を入れることも可能です。

大学の附属校であれば、高校の段階から資格試験のための勉強などに時間を使うこともできます。

何よりも、同じ校風に魅力を感じて集まった友達と、中高6年間の大事な時間を過ごせるのは、大きなメリットです。

校風や教育により価値観も近づいていくことで、比較的ストレスの少ない学校生活を送ることができるのではないでしょうか。

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中学受験は可能性を広げる選択肢

中学受験における「偏差値50」は、周囲よりもずっと学習に力を注いでいる子どもたちの中での平均水準です。

進学実績を見てもわかるとおり、偏差値50付近の中学校は、進学先の選択肢が幅広い「可能性の宝庫」。

一般的に難関といわれる大学を目指した教育やグローバル教育など、方針も学校によってさまざまです。

数字だけにとらわれず、校風や教育方針などをしっかりと見極めて、お子さんが充実した6年間を送れる学校を見つけてみてください。

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