卒業生インタビュー

【口コミ情報】成城中学校・成城高等学校の卒業生インタビュー

2025.11.27

【口コミ情報】成城中学校・成城高等学校の卒業生インタビュー

卒業生に聞いた!

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通っていた学校

  • 成城中学校・成城高等学校

プロフィール

テニス部に所属。卒業後の進路は慶應義塾大学

※本記事は2025年11月11日におこなった取材をもとに執筆しています。

目次

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入学前の印象通り、成城中は「自由な学校」

受験するきっかけの6~7割は両親でした。母がいろんな中学校の文化祭とかに連れて行ってくれて、僕自身も受験してみたいなと。

入学後は特にギャップもなく、事前の印象通り、「本当に自由な学校」という感じでした。成城はすごい進学校ってわけではないんですけど、本当に多種多様な人がいて、僕の代では東大合格者が出たんですよ。一方で、大学に行かない人もいます。先生たちから「国立大学に行け」とか「ここ以上を目指せ」といった指示は一切なく、生徒それぞれが縛られずに過ごせる環境でした。

学校は新宿区の真ん中のほう(最寄り駅は牛込柳町駅)にあるのですが、プールやグラウンドもちゃんとあって、設備は充実していると思います。生物室の設備もかなり整っており、解剖実験なんかもやった記憶がありますね。昆虫や動物が好きな子は特に楽しめる環境なのかなと思います。

スマホは持ち込みNG、だけど実態は…

校則もあんまり厳しすぎない印象です。本当はスマホの持ち込みは禁止なんですが、実際は高校生になってからはほとんどみんな持ち込んでいました。

先生によっては「お前ら、見つかったのが俺でよかったな」と言う程度のゆるい先生もいました。もちろん厳しい先生もいらっしゃいましたが、先生ですらルールに厳格ではないという曖昧さがありました。そういった雰囲気は生徒にも影響していましたね。

高校3年生の最後の方にパーマをかけたヤツがいたのですが、先生からは「お前チャラいなぁ」と言われる程度で、そんなに重く受け止められていませんでした。

校風は「競争」寄り。水面下でプライドのぶつかり合いも

印象に残っている行事は、高校のときの球技大会です。男子校なので、サッカーでは相手に体当たりしたりとか、もう何でもアリ!みたいな感じでしたね(笑)。そういう男子校ならではの雰囲気は、今通っている共学の大学では味わえません。

基本、勉強嫌いな生徒が多いので、大学受験の時期でも運動するときはガチでやる子、楽しむ子が多かったです。

部活は運動部に入っている子の方が多かったです。ユニークな文化系の部活もありましたが、運動部が文化部を下に見るようなことはなかったですよ。

ただ、校風は競争寄りだと思います。男しかいないので、高校2、3年生の血気盛んな時期になると、水面下でプライドのぶつかり合いがあったりして…。「お前よりはいい大学に行く」みたいな気持ちが、特に偏差値の高い大学を狙う子の間にはあったのかなと。みんな言葉には出さないけれど、バチバチしているような雰囲気はありました。

大学受験対策も充実。相談すれば個別フォローもアリ

学習面でのサポート体制もかなり整っていました。中学のときは、定期テストで赤点を取った子には補習がありました。宿題の量は、まだ自立しきれていない中学の頃はちょっと多かった気がしますが、集中してやれば終わるぐらいの量です。宿題に追われた経験はないですね。

大学進学する子の割合は、浪人も入れたら多分97%か98%くらいです。ほとんどが大学受験を意識して過ごす中で、上の大学を目指そうとすれば先生たちからもすごい面倒を見てもらえる学校です。英語のことで先生に相談しに行ったときも、個人的に音声を録音して「これを音読してみな」と言ってくださるなど、すごく丁寧に対応してくれました。ほかにも「英検対策」や「大学別対策」といったものもありました。

子どもの意思を尊重する家庭に勧めたい学校

卒業した今、母校の魅力を振り返ると、自分の思っていることを否定されないところがすごく良かったと感じています。たとえば先生や友達に、何かすごく変なことをやりたいと言ったとしても、「面白いね」と受け入れてくれる環境でした。必ずしも「このレールに乗っかんなきゃいけない」みたいなことは、あまりない学校でしたね。

一方で、男子校だからこそ、高校卒業後に女性のいる環境に適応できない人もいます。実際、僕のまわりでも大学に入って共学特有の「わちゃわちゃ感」に適応できず、「やっぱり成城のメンツが落ち着く」と言っている子もいっぱいいます。

そんな特徴も踏まえて、成城中は「子どものやりたいことをさせてあげたいご家庭」にすごく向いている学校だと思います。

実は僕自身、中学受験のときに明大中野にも合格していて、親はそっちに行かせたかったようなんです。でも、僕は規律の厳しそうな明大中野の野球部の様子にビビって、成城中を選びました。親もその選択を尊重し、応援してくれました。そういった、子どもの意思を尊重できるご家庭には、成城はすごく向いていると思いますよ。

取材後記

今回の取材で印象に残ったのは、成城中学校・高等学校が持つ「自由」と「競争」のバランスです。生徒の個性や意思を尊重する空気が流れている一方で、男子校らしい見えないライバル心も存在する。
のびのびとしながらも、必要なときに火がつく、そんな環境が自然と生徒の自立心を育てているように感じました。